誰の身にも起こりうる「認知症」。現在認知症は予備軍も含めると、高齢者の4人に1人とも言われています。

ご自身またはご家族が「最近物忘れがひどくなってきた」、これってもしや認知症かもと心配になったことはありませんか。

ここでは、認知症と物忘れの違いや、今からできる認知症の予防法などをご紹介します!ぜひ実践してみてくださいね。

あなたはだいじょうぶ?認知症チェック!!
まずは今の状態を知ることから始めます。
下記の項目で、あなた自身やご家族に思い当たるものにチェックを入れてください。

□同じことを何度も言ったり、質問したりする
□置き忘れ、しまい忘れが目立ち、いつも探し物をしている
□時間や場所を間違える
□些細なことで怒りっぽくなり、頑固になった
□財布や通帳を盗まれたと疑う
□身だしなみを構わなくなった
□一人でいるのを寂しがるようになった

上記の項目に複数チェックが入った方は、一度専門家に相談されてみることをお勧めします。

早期発見がカギ!
認知症を進行させないためには、なんといっても早期発見がカギです。
「何かおかしい」と感じたら、それはサインなのかもしれません。

物忘れとの違いは?
年齢を重ねると誰でも物忘れをしやすくなります。「人の名前が出てこない」や、「物の置き場所を忘れた」などの「ド忘れ」は、若い健常者でもよくあることです。それでは「初期の認知症」と一般的な「物忘れ」をどう見分けたらいいのでしょうか。
ここではその違いと早期に見分けるポイントをご紹介します!

【認知症】
認知症とは、脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりしてさまざまな障害が起こり、生活にも支障が出ている状態のことで、進行性の病気です。

【物忘れ】
一方、加齢に伴う「記憶力の低下」は、誰にでもあるもので「認知症」ではなく、心配には及びません。ではその違いとはなんでしょうか。

下記は、「物忘れ」と「認知症」の行為の違いを表にしたものです。

物忘れ 認知症
芸能人の名前が出てこない その人が誰であるか判断できない
朝食に何を食べたか思い出せない 朝食をとったかどうか覚えていない
一昨日会った人の名前を忘れた 一昨日人と会ったことを忘れた
待ち合わせ場所を忘れる 待ち合わせたことを忘れる
車の鍵をどこに置いたか分からない 車の運転が分からない

上表のように、単なる通常の「物忘れ」は、部分的な「短期記憶の障害」で、とっさに記憶が思い出せないようなことをいい、「認知症」は、経験したことやその行為そのものをすっぽり忘れてしまうことをいいます。
この違いが重要で、「物忘れ」自体は誰しもが体験することですので、「認知症」の心配には及びません。

今すぐできる5つの認知症予防法!

いまのところ認知症ではないと分かっても、安心はできません。いつ認知症を発症するか分かりませんし、そうなったら本人はもちろんご家族にも辛い思いをさせてしまいます。
今のうちから少しでも効果があるとされる「予防策」を行い、発症を防ぎたいもの。

そこで、「今すぐできる認知症予防のための5つの方法」をご紹介!既に認知症と診断された方にも、進行を遅らせる効果があります。ご自身はもちろん、ご家族にもぜひ試してみてくださいね。

1.脳トレ
手軽に認知症を予防する方法として、脳を活性化する、いわゆる「脳トレ」があります。それは脳を使うトレーニングのことで、「考える」「挑戦する」「判断する」などの行動を楽しみながら行えるものです。
代表的なものとして、パズルや計算、読み書き、ゲームなどがあります。特にパズルは、数字パズル(ナンプレ)や立体パズルなど、どのようなものでも認知症の予防になると言われています。
他人と会話することは脳を活性化させると言われているので、できればお孫さんや仲間といっしょにできるものだとより効果的です。

2.運動と音楽
有酸素運動をすることで、脳の老廃物であるアミロイドβ「=脳のゴミを分解する」ことができると言われています。また、「運動不足は脳の萎縮につながる」というアメリカの研究発表もあります。
運動はなかなか難しいという方でも、音楽のリズムに合わせて身体を動かしたり、歌を歌ったり、手を叩いたりするのもお勧めです。大切なのは、無理をせずリラックスして楽しみながら身体を動かすことです。
そうすることで、食事も美味しく、夜の睡眠もスムーズになりますよ。

3.手先・指先を使う
手の指の動きは、脳の活性化と密接に関係していると言われています。手を動かすと脳内の神経細胞が広く刺激され、「手の指は第2の脳である」とも言われています。手の指を動かすことで、脳の若返りにも役立つことが知られています。
特に親指は「意欲の象徴」でもあるので、意識してたくさん使うことをお勧めします。
代表的なものとして、工作や手芸、折り紙などがあります。徐々に難易度を上げ、大作を作るなどして達成感や向上心が得られるようになればなお良いでしょう。

4.積極的に食べたい食材8品目!
肥満や高血圧、糖尿病、脂質異常は認知症の大敵!バランスの良い食事はもちろん、摂取カロリーを抑え、塩分や糖分は控えましょう。
また、認知症予防に積極的に摂ると良いとされている食材8品目をご紹介します!
・野菜(特に緑黄色野菜) ・魚(なるべく多め) ・ナッツ類 ・豆類
・ベリー類 ・全粒穀物 ・鶏肉 ・オリーブ油

5.睡眠
良質な睡眠は脳を休ませ、いらなくなった脳のゴミ(アミロイドβ)を洗い流すのでとても重要です。また、最近では30分以内の昼寝がアルツハイマー型認知症のリスクを大幅に減らすという調査結果も出ています。ただし、60分以上の昼寝は却ってリスクが高まるので要注意です。
睡眠時間は言わば脳にとっての大事な「クリーニングタイム」!適切な睡眠をとって、毎日きちんと脳をお掃除しましょう!

指先を使う世界初のフェルトパズルはコチラ