高齢化社会がますます深刻化するなか、高齢者の施設も多種多様となり、いざ入居しようと思ってもどの施設がいいのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで、「高齢者施設の種類とその選び方」をご紹介します!

CONTENTS:

1.高齢者施設の種類について【3つの分類】

2.高齢者施設の利用状況

3.そもそも介護保健とは?

4.失敗しない施設選びのための6つのポイント・注意点!

5.まとめ

1.高齢者施設の種類について

高齢者の施設はいろいろな種類があるので、なかなか分かりにくいと思います。基本的に大きく分けて、次の3つのカテゴリーに分類できます。

住宅系施設(住まいとサービスは別。それぞれに契約する必要がある)

・サービス付き高齢者向け住宅(自立~要介護、介護保険外)

・分譲型シニアマンション(自立~要介護、介護保険外)

福祉系施設(住まい+サービスで、住まいも介護もワンセット)

・ケアハウス(自立~軽度)

・グループホーム(要支援2以上、認知症診断)

・有料老人ホーム(自立・要支援・要介護、介護保険外)

・無認可の有料老人ホーム(自立・要支援・要介護、介護保険外)

介護保健施設(住まい+サービスで、住まいも介護もワンセット)

・特別養護老人ホーム(要介護3以上)

・老人保健施設(要介護1以上)

・療養型医療施設(2018年3月廃止)

大きな違いは、生活支援や介護サービスが別契約となっているか、住まいと一体型になっているかという点です。

「住宅系施設」は、住宅(住まい)のみを賃貸借または分譲によって得るものです。見守りなどのサービスはありますが、介護サービスが必要なときは外部のサービスを利用、または退去することになります。

「福祉系施設」や「介護保険施設」は、住まいとサービスが一体となっているので安心ですが、入居費用が高額だったり、空きがなく入居までに相当な時間がかかったりすることもあります。

2.高齢者施設の利用状況

日本施策金融公庫総合研究所が調査した「介護者からみた介護サービスの利用状況~(訪問介護・通所介護に関するアンケート)から~」によると、既に「申し込み済み・申し込みを検討している施設」は、いわゆる「特養」と呼ばれる「特別養護老人ホーム」が50.5%と半数を占め、「有料老人ホーム」や「サ高住」と呼ばれる「サービス付き高齢者住宅」など介護保険外の施設を検討している人も2割ほどいることが分かりました。

このことからも分かるように、公共性が高い「特養」はコストも抑えられるため、人気が高く、地域によっては入居までに数カ月から数年かかると言われています。やむを得ず、介護保険外の「有料老人ホーム」や「サ高住」にするという人も多いようです。

ちなみに、これらの施設の金額例は下記表の通りです。

3.そもそも介護保険とは?

「介護保険」は、介護を必要とする人にその費用を給付してくれる保険です。40歳になると国民の全員が加入し、実際に介護サービスが使えるのは、原則的に65歳以上の介護や支援が必要と認定された人です。

介護保険が適用されると、サービスの自己負担は1割ですが、収入によっては2割~3割負担の場合もあります。介護保険法は3年ごとに改正されますので、常に最新の情報を知っておく必要があります。

4.失敗しない施設選びのための6つのポイント・注意点!

一度施設に入居してからやっぱりここにしなければ良かったと後悔しても、そこからまた転居するのはたいへんです。ましてや入居金を支払ってしまった場合には移るに移れなくなってしまいます。ここでは失敗しない施設の選び方、重要なポイントをご紹介します!

◆立地

多くの介護者が立地条件はとても重要なポイントだと述べています。本人が外出できるのであれば、慣れ親しんだ土地がいいとか、公園が近いなど自然環境が整っている、商店街に近く買い物が楽しめるなど、本人の希望を聞いてあげるのがいいと思います。また同時にご家族などの介護者の利便性を考えるのも重要です。利便性が悪いとやはり足しげく通うのは負担がかかってしまうからです。その時はだいじょうぶと思っていても、実際毎日のように通うとなると、負担に感じてしまうものです。

◆設備・サービス

居室はもちろん、食堂や談話室、エレベーターなどの共用設備やリハビリ設備、浴室などの設備がどのようなものであるか、費用もあるので、最低限これだけは譲れないという設備の確認をして検討しましょう。

また、医療体体制はどうなっているのか、緊急時の対応や日常の健康管理、入浴回数、面会時間などの確認もしておきましょう。

◆費用

当然ながら立地条件や整備・サービスが充実しているほどコスト面も高くなります。どのくらい長く住み続けるか、介護度の度合いによっては住替える場合もあるなど、先のことまで考えた施設選びと資金計画を立てなければなりません。

◆食事

食事は本人の生活を豊かにする重要な要素で、QOL向上に最も直結するものです。食事の内容、食材のこだわり、アレルギーや健康状態に対応できるか、食堂は清潔かなど、入居体験の際にしっかりチェックしておくといいでしょう。

◆イベント

一般に一年を通してさまざまなイベントを行う施設が多いようです。室内のイベントのみならず、春は外でお花見をしたり、夏には縁日をしたりと、入居者とその家族が楽しめる催しがあるのもポイントとなります。また、認知症予防にもなるような、いろいろなレクリエーションがあるなどして、入居者本人が日々楽しめるかどうかも重要な要素です。

◆スタッフ・入居者

入居者が楽しく快適に過ごせるかどうかは、やはりスタッフの対応によるところが大きくなります。スタッフの表情、挨拶、言葉づかいなど、施設見学の際にしっかり確認しておきましょう。また、他の入居者の表情がイキイキしているか、暗くないかも1つの目安になります。立地条件や設備、費用面だけでなく、ぜひスタッフや他の入居者の表情も施設選びの重要なポイントとして念頭に置いてくださいね。

5.まとめ

どの形態のどのような施設でも、事前にそれぞれの施設のリサーチは必要になります。知人を通じての紹介や、インターネットで情報を収集するなど、最初から1つに絞らずにいろいろ検討してみましょう。その際、利用者の声を調べてみるのが分かりやすいですね。できれば条件に合った複数施設での入居体験や見学をしてから決めることをおすすめします。

高齢者施設でのレクリエーションに最適!
世界初のフェルトパズルはコチラから