手や指が第2の脳と言われていることをご存知ですか。手指を使うことが脳の発達に良さそうだということはなんとなく知っている方も多いと思いますが、ここでは手指を使うことがどう脳に影響するのか、幼児にとってどういう遊びがいいのかご紹介します!

1.脳と手指の関係

上の図は、カナダの脳神経外科医であるワイルダー・ペンフィールド(1891〜1976年)の「ホムンクルスの図」です。脳には「運動野(=動作を指令する)」と「感覚野(=感覚を感じとる)」があり、それぞれが「手や指」の働きが「顔や口」などと同様に密接につながっていることを示したものです。

5本の指と手のひらは、なんと運動野では約3分の1、感覚野では約4分1を占めていることになります。

運動野には古い部分と新しい部分があり、物をつかんだり握ったりといった簡単な手の動きは古い運動野、微細な指の動きを必要とするときは新しい運動野が使われていると言われています。新しい運動野は2歳くらいまでに大人と同じくらい発達します。つまり、2歳までにできるだけたくさんを使わせた方がいいということになります。

2.手は外部に出たもう1つの脳

私たちはふだん物を握ったり、つまんだり、押したり引いたり、当たり前のように手指を動かしていますが、実は手指には脳につながっている神経がたくさんあり、それによって脳にいい刺激が伝わるので、「手は第2の脳」や「手は外部に出た脳」などと言われるのです。

3.手指は優秀な感覚器官

さらに5本ある人間の「指」と「手のひら」はとても優れた器官で、いちばん器用に動き、これが他の哺乳類と決定的に違うところとも言われています。なかでも「親指」と「人差し指」が最もよく使われます。お箸や鉛筆を持ったり、ハサミを使ったりするのに絶対必要ですよね。

脳は指先に実に多くの「指令」を出していますから、脳がダメージを受けると指も思うように動かなくなってしまいます。また、指先からの刺激で脳そのものも変化します。指を動かすことで脳も情報を得ようと刺激され活性化されます。特に成長期に手指をたくさん動かすことで、それだけ脳も活発に動き、思考力や記憶力も鍛えられると言われています。

4.手指は動かせばなんでもいいの?

残念ながら、ただ指を動かすだけではさほど脳は刺激されません。普通にスプーンで食事をする、スマホを器用に使いこなすといった日常の行為も手指を使うには使っていますが、日ごろ慣れてしまった動きで、ただ何も考えずに漫然と手指を動かすだけでは脳は活性化されません。一般的に、あまり慣れていない行為や「考える力」を組み合わせるような手指を動かす行為が良いとされています。

5.手指のもつ2つの役割が脳を活性化させる!

先に述べたように、手指には物を持ったり動かしたりする運動分野と、物を触って情報を得る感覚分野の2つの役割があります。この2つの役割は同時に使われることが多く、それが脳を活性化させると言われています。

例えば、柔らかくて小さいものに指で触れたとき、「壊さないように気をつけて持とう」と脳が判断し、手指にそう命令を出します。そして壊さないように弱い力でそっと持つことになります。この2つの役割が上手に使いこなせているときこそが脳が活発に動いているときということです。

6.脳を喜ばせる動かし方をしてみよう!

せっかくですから、同じ手指を動かすのでも、限られた時間のなかでより効果的な動かし方をしたいものです。それは「脳が喜ぶ」動かし方です。ただ脳を鍛えるために手指を動かすのではなく、楽しく遊びながら動かすことです。特に幼児期であれば、この楽しむことが何よりも大事で、集中力や意欲が高まり「考える力」がつきます。それが「脳を喜ばせる」ことになるのです。幼児であれば、積み木パズルのような知育玩具が良いでしょう。

7.小学校のお受験で必ず求められる巧緻性

少子化で受験の低年齢化が年々過熱していく傾向にあり、中学受験はもちろん、最難関中学を目指すために、わが子に幼稚園や小学校のお受験をさせるご家庭も増えています。その小学校のお受験で必ず求められるのが「巧緻性」です。巧緻性とは、巧みに指先を使う能力のことですが、この能力が幼児脳の発達に大きく影響し、知能が高いとみなされているのです。もはや幼少期から指先を使う遊びをすることで、「子どもの将来が変わってしまう可能性さえある」といっても過言ではないと言えるのではないでしょうか。

手指を使う知育玩具!世界初のフェルトパズルはコチラから