2020年から教育が大きく変わるのをご存知でしょうか。激変する大学入試、そして小学校は2020年、中学校は翌2021年から新しい学習指導要領が実施されます。ほぼ10年ごとに改訂されているものですが、今回の改訂は戦後最も大きな改訂とも言われていて、正にいま日本の教育が大きく変わろうとしているのです。
既にそのスタートは切られていて、至るところで新学習指導要領に関連した先取り学習の動きが起こっています。
今回は、その「新学習指導要領」とは何か、そしてそれによって教育の何がどう変わるのか、徹底解説いたします!
CONTENTS:
1.そもそも「学習指導要領」とは?
2.「新学習指導要領」の改訂ポイント
3.何を知っているかではなく「何ができるか」
4.外国語、道徳の教科化とプログラミング
5.まとめ~家庭でやっておきたいこととは~
1.そもそも「学習指導要領」とは?
「学習指導要領」とは、全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、文部科学省で学校教育法等に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際に定めた基準のことです。
小学校や中学校、高等学校等ごとに、それぞれの教科等の目標や大まかな教育内容を定め、これとは別に「学校教育法施行規則」で、小・中学校の教科等の年間の標準授業時数等が定められています。各学校は、この「学習指導要領」や年間の標準授業時数等を踏まえ、地域や学校の実態に応じての教育課程(カリキュラム)を編成しています。
2.「新学習指導要領」の改訂ポイント
新学習指導要領では、子どもたちが「何のために学ぶのか」という学習の意義を共有しながら、全ての教科で、①知識及び技能、②思考力、判断力、表現力等、③学びに向かう力、人間性等の3つの柱で再整理。これまでのように、知識や技能に偏った教育ではなく、知識の理解の質を高め、資質や能力を育む「主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)」を目指しています。
3.何を知っているかではなく「何ができるか」
つまり、これまでのように、ペーパーテストでいい点を取ればいいという評価だけではなくなります。いくら知識や技能があっても、それで「何ができるか」、どれだけ「深い学び」が実現できているか、その資質や能力が問われるようになります。
そこには、学校の先生が教壇に立って、一方的に生徒に学習させるという構図ではなく、生徒が自ら主体的・対話的に学び、その知識や技能をただ持っているだけでなく、それをどう自分なりに使いこなすことができるかがポイントとなります。
4.外国語、道徳の教科化とプログラミング
現行の小学校5、6年生で実施されている「外国語活動」は3年生からになり、5、6年生では外国語(英語)として正式な教科となります。つまり、通知表に成績がつくということになります。同様に道徳も教科となりますから、評価される教科が増えることになります。
一方プログラミングは教科にはなりませんでしたが、各教科のなかで、プログラミング体験やコンピューター学習ができるように組み込まれています。
5.まとめ~家庭でやっておきたいこととは~
最初に「学習指導要領」とは、「全国のどの地域で教育を受けても、一定水準の教育を受けられるようにするため」とお伝えしましたが、実際は各都市の地域性やそれぞれの学校の裁量に任されているところが大きいので、それなりに差があります。もちろん、一定の水準以上の教育は保たれているはずですが、実際どれだけ「主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)」ができるか、また外国語やプログラミングなどは地域や学校により授業数や内容等にどうしても違いが生じます。
「知識や技能」は塾や習い事で習得することはできても、「思考力、判断力、表現力等」や、「学びに向かう力や人間性等」を身につけることはそう容易ではありません。日ごろから自分で考える力やコミュニケーション力をつけることがとても重要になってきます。できれば幼児のうちからご家庭でコミュニケーションをとりながら、いっしょに「思考力、判断力、表現力等」を育んであげられるようにできたらいいですね。
思考力、判断力、表現力、コミュニケーション力が身につく!!
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